国宝、飛雲閣を観る

建築見学

飛雲閣という建築の存在を知ったのは、約30年前に
京都でタクシーに乗った時、西本願寺前を通り過ぎる時に
運転手の方が金閣・銀閣に並ぶ楼閣建築が飛雲閣なんです。と
車内で説明を聞いてから行きたいと思っても通常は非公開。

過去何度か特別公開はあったが、なかなか訪れる事が出来なかったが
今回ようやく飛雲閣を実際に見る機会を得ました。

西本願寺

西本願寺(にしほんがんじ)は、京都駅から徒歩15分程度の
京都市下京区本願寺門前町にある浄土真宗本願寺派の本山。
正式名称は龍谷山本願寺で本尊は阿弥陀如来です。

真宗大谷派の本山である東本願寺(正式名称「真宗本廟」)と
区別するため、両派の本山は通称で呼ばれることが多いです。
京都市民からはお西さんの愛称でも親しまれています。

国宝、飛雲閣へ

西本願寺にある三層の楼閣。
豊臣秀吉が造営した聚楽第(じゅらくだい)の建物の一つで、
寛永年間(一六二四‐四四)に移築されたと伝えられる。
金閣・銀閣とともに京都三大楼閣の一つで国宝となっています。

飛雲閣は原則非公開であるが、今回訪れたように基本的には
外観のみで期日を限って特別公開され事があります。
また毎年宗祖降誕会の際には室内に茶席(有料)が設けられるそうです。

飛雲閣は、境内東南隅にある滴翠園の池に建つ三層柿葺きの楼閣建築で
一層は入母屋造りに唐破風と千鳥破風を左右に、
二層は寄棟造りに三方には 小さな唐破風を配し、
三層は寄棟造りと変化に富んだ屋根になっている。

二層三層と建物は小さくなり、その中心も東に移るという、
左右非対称ながら巧みな調和をもつ名建築として知られている。
もともとは本願寺の御亭が発達したものといわれ、
一層に舟入の間を設けるなど、庭園と一体となった構造になっています。

↑写真撮影不可なので絵はがきを購入しました

今回は正面から外観のみを見学となり、勿論写真撮影不可です。
色々と調べていくと内部公開や写真撮影可能という時も
あったみたいでした。
とはいえ、実際に目の前で観れたのはとても感動です。

↑特別拝観のチケット

国宝、唐門へ

京都三大唐門は京都を代表する3つの唐門のことで、
桃山の三唐門とも呼ばれ、いずれも国宝に指定されています。
唐門は唐破風の屋根が特徴で、安土桃山時代に流行しました。

唐門は1618年(元和4年)に関白・豊臣秀吉が築城した
伏見城から移されたと言われていますが、確証はありません。
今回訪れた唐門は西本願寺内で最古の建物です。

唐門は檜皮葺き・唐破風の四脚門。
東西南北に雲と麒麟・牡丹と唐獅子・竹と虎などの彩色彫刻が施され、
彫刻の見事さに日が暮れるのを忘れることから日暮らし門(日暮門)
とも言われています。

2018年年6月から2021年9月の間、約40年ぶり修復工事が終了して
とてもきれいな状態を保っています。
今回の修復では、伝統的な技術を用い、屋根葺替・漆塗・彩色・
錺金具・基壇部分の修復工事を行いました。

道路から直接見る事が出来る国宝建築ですが、
以外にも訪れる人は少ないような気がします。

おわりに

西本願寺には国宝の建造物が多くあります。
阿弥陀堂や御影堂といったメインの建物をはじめ、
唐門・飛雲閣・白書院・黒書院・北能舞台など普段は非公開と
なっているものも含めると境内に7つも国宝建築があります。
京都駅からも徒歩で行け、一般観光客も比較的少ないので
とてもゆったりと過ごせる場所だと思います。

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