那須・旧二期倶楽部へ行く
かなり昔、建築雑誌で見た建物にずっと憧れていた。
大谷石の外壁、庇が深く、前には水庭がある。
その建物は、二期俱楽部という名門リゾートです。
しかし、二期倶楽部は2017年をもって営業を終了
現在は、星野リゾートのリゾナーレ那須として営業をして
現在に至っております。
建物の外観は、当時とほぼ変わらないですが、内部については
リニューアルをしたと思われます。
大谷石と水庭の建物
冒頭に書いた、大谷石の外壁が特徴の建物は、
現在では別館という扱いになっており、水庭に向かった
6室の建物と川に面したコテージラウンジと
メインダイニングがあります。
竣工は、1986年と今から36年も前の建物です。
ここの設計は、渡辺明氏という建築家で一般の人々には
あまり知られてはいないのですが、素晴らしい方だと思います。
本当は、この水庭の前にある部屋に泊まりたかったが、
残念ながら予約が取れず、眺めるだけとなりました。
栃木県は大谷石の産地でありますが、建築的な地産地消であり
また、周囲の環境にもよく配慮されたと思います。
この別館で唯一、入れるのがラウンジだったので、利用しました。
↑ラウンジの内部
↑ラウンジへのアプローチ
この現在で言う別館は、竣工後36年という歳月が
経っているので、古さというか竣工当時の綺麗さは
若干無くなってはいるのですが、「大谷石」という自然素材を
多用していることもあって独特の雰囲気を醸し出しています。
現在の本館へ泊まる
現在では、本館(当時は二期倶楽部東館)といわれているのが、
レセプションがある建物とその奥にある分散配置されている
客室棟です。
こちらの設計は、山本・堀アーキテクツ+コンラン&パートナーズで
2003年に竣工されております。
コンクリート打ち放しの外壁がメインとなり、レセプション棟は
ビッフェレストランや大浴場などがあります。
↑朝焼けの本館メイン棟
今回は、この本館にある分散配置された客室棟の1室に宿泊しました。
客室棟は、色々な方向に向かって分散配置されており、
コンクリート打ち放しの外壁の上に細い木ルーバーを貼られております。
内部の家具類は一新されていますが、水回り等は恐らく当時の
ままだと思われますが、特に古びた感じもなく綺麗でした。
↑宿泊室の内部
↑本館宿泊棟の露地っぽい感じ
POKOPOKOへ
この建物は、星野リゾートが所有してからの建物です。
設計は、クライン・ダイサムアーキテクツとなっており
この、POKOPOKOと同時にホテル客室の改修設計もやられたとか。
本館と別館の中間地点にある建物は名前の通り、屋根が
ポコポコしていました。
ここは、子供向けのネット遊具を中心としたキッズスペースや
カフェがあり、滞在中はここをベースとして遊ぶ感じになります。
↑POKOPOKOの外観
↑POKOPOKOの内部屋根を見上げる
おわりに
一度は訪れたかった地に来れたのは良かったです。
本来なれば、二期俱楽部の時代に来れれば、建物の
本質が見れたのかもしれませんが、それはやむを得ない。
一点悔やまれるとすると、二期倶楽部当時にあった内藤廣氏
設計の七石舞台[かがみ]が見れなくなってしまった事。
現在のリゾナーレ那須については、色々と賛否両論ある感じ
みたいですが、ホスピタリティには優れており自然の中を
満喫しながらゆっくり過ごすことが出来るとは思います。
個人的には見たかった建築に来れたのが満足でした。