ちひろ美術館・東京へ訪れる

建築見学

ちひろ美術館・東京へ

東京都練馬区にあるちひろ美術館・東京に訪れました。
以前に行ったときは、うっかり休館日で外観を眺めて
変えるという事態でしたが、今回は開館時間を狙って
訪問して、無事鑑賞出来ました。

絵本作家、いわさきちひろ

いわさきちひろとは、1918年に生まれた画家であり
絵本作家です。

1981年に出版された、玉ねぎおばさんこと、黒柳徹子氏の
ベストセラー「窓ぎわのトットちゃん」の挿し絵は、
いわさきちひろ氏の絵なのですが、実は黒柳徹子氏は
生前のちひろ氏に会っていないとの事。
その黒柳徹子氏が現美術館長として運営されております。

美術館

いわさきちひろ氏が他界した3年後、1977年9月に
本人が長年生活・執筆活動した下石神井の自宅兼アトリエの
跡地に「いわさきちひろ絵本美術館」が開館し、
その後、1997年4月に「ちひろ美術館」に改称しております。

途中何度か増築をして規模拡大したみたいですが
2002年9月に、建築家・内藤廣氏による設計でリニューアル
オープンしました。
子どもをテーマとして描き続けた絵本画家いわさきちひろ氏
の作品を展示した美術館です。

いわさきちひろ氏は、1974年に亡くなるまでの22年間を
ここ下石神井で過ごし、多くの作品を残しました。
美術館の構成は、展示室が4つと、ちひろ氏のアトリエを
再現した展示室、ちひろの庭、図書室、カフェとなっており
こどもから大人まで楽しめる美術館です。

どのスペースも小さく、その小さなスペースが多角形の
集合体となっています。

ちひろ美術館・東京の外観

子供たちにも美術を

ちひろ美術館は、子どもたちが人生で初めて訪れる美術館
「ファーストミュージアム」として子供でも見やすい展示や
国内外の絵本が約3000冊ある図書室や、中で遊びが出来る
こどものへや、その他、授乳室等を完備しています。

当方が見学に行った時も、どこかの幼稚園の遠足らしく
子供たちが沢山いました。
子供が沢山いる美術館はなかなか無いと思います。

広さも適度な大きさで、周りや中庭には緑が豊富なので
子供たちも楽しいのではないかと思いました。

ちひろ美術館・東京の外観

建築を見て

小さなスペースが多角形の集合体となっているのですが、
これは、以前の美術館は2回の増築を経て、延床面積も
広がったが、増築を繰り返したため迷路のようになっており、
さらにバリアフリーの問題や、既存建物の構造的な問題で
建て替えせざるを得ない事となったが、当時の建物の迷路の
ような雰囲気は残したいとの事で分棟配置になったらしいです。

ちひろの庭から建物を見上げる

平面のコンクリート打ち放しの表面は杉板型枠を使って
いるので、重厚さと共に温かみを感じます。
そのコンクリートと赤色(赤茶色)の縦ハゼの鋼板と相性が
良く、更に庭の緑や入り口付近にある大きなケヤキの木と
マッチしている。

外壁は赤色の縦ハゼ鋼板となっており、内藤氏の著書によると
現館長の黒柳徹子氏が、「外壁は赤がいいわ」という事で色々と
試行錯誤のうえで現在の外壁に決まったらしい。

各展示室を繋いでいる渡り廊下部分からは大きなガラスを通して
中庭を見れます。集合体の隙間がちひろの庭となっていたり、
自由に出入りすることもできます。


1階カフェからちひろの庭の方を見る

アクセス、その他

西武線、下井草駅から徒歩10分弱開館時間、10時-16時で月曜休館
入館料は大人1000円ですが、リピーター割引として次回以降は
チケット持参すれば入館料は半額になるとの事、しかも長野県の
松川村にある「安曇野ちひろ美術館」にも適用されるらしいです。

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