家を建てる時に掛かる費用とは

家を建てる時に掛かる費用 住宅

家を建てる時に掛かる費用とは

注文住宅を建てる時に必要なお金は、
家を建てるための工事費用だけではありません。
家を建てるための工事費用以外にも、
諸費用やそのほかの費用が掛かり、
住宅を維持していくのにもお金が必要です。

トータルの予算で

そのため、注文住宅を建てる時には、
トータルで掛かる費用を踏まえて予算を決めておくことが大切です。
今回は家を建てる時に掛かる費用についてみていきます。

工事費用以外にも支払いは必要!

注文住宅を建てる時には、
土地の購入費用や本体工事費用以外にもお金が掛かります。

たとえば、ハウスメーカーなどの広告で
「住宅価格2500万円」や「坪単価50万円」と書かれていても、
建設工事費用のうち本体工事費用のみを指すことがほとんどで、
工事費用の一部に過ぎません。

家を建てるのに必要なお金を100とすると、
本体工事費用が70、付帯工事費用が20、諸費用や
その他の費用を合わせて10というイメージです。

本体工事費用は家そのものを建てるのに掛かる工事費用で、
建物以外に掛かる工事費用は付帯工事費用と呼ばれます。

ただし、建設工事費用の本体工事費用と付帯工事費用の
分け方は、ハウスメーカーや工務店によって異なります。
また、税金や手数料、保険料などの諸費用、
引っ越し費用や家具・家電の購入費用といった
その他の費用も掛かります。

設計料や地盤調査費

このほかにも注文住宅を建てるには設計費用が
発生しますが、「設計料」という名目で請求
されるかは、ケースバイケースです。
設計事務所に設計を依頼した場合には、設計料として
掛かりますがハウスメーカーや工務店に依頼した
場合には、工事費用に設計料が含まれている場合と、
設計料として別途請求される場合があります。

また、土地の購入時、あるいは家の設計を行う前の
タイミングで、地盤調査を実施する場合には、
地盤調査費用が発生します。

↑地盤調査のイメージ

今回は本体工事費用以外に掛かる主な費用として、
付帯工事費用と諸費用、その他の費用についてみていきます。

付帯工事費用とは?

付帯工事費用は建物に付帯した工事費用という意味で、
別途工事費用とも呼ばれています。
付帯工事費用に該当する主なものには次のものがあります。

・解体工事費用
・地盤改良工事費用
・屋外給排水工事費用
・屋外ガス工事費用
・屋外電気工事費用
・外構工事費用

解体工事費用は建物が建っている場合に解体して、
廃材を処分する費用です。解体費用は木造住宅で
3万~5万円/坪が目安です。たとえば、50坪の家であれば、
150万円~250万円が目安になります。

地盤調査の結果、地盤補強が必要な場合には、
地盤改良工事費用が100万円単位で掛かります。

インフラ整備にも

また、上下水道やガス、電気の引き込み費用が必要です。
屋外給排水工事費用は道路から敷地まで給排水管を
引き込んで、建物と接続する工事費用で、排水工事では
点検用のマスの設置も行います。

↑水道本管取出しのイメージ

屋外ガス工事費用は道路から敷地までガス管を引き込んで、
建物と接続する工事費用。屋外電気工事費用は敷地外から
敷地へ電気配線を引き込む工事費用です。

外構費は高額になる事も

このほかには外構工事費用が掛かり、高額な費用が必要です。
外構工事費用は家など建物の外側のエクステリアの
工事費用のことで、アプローチや門扉、門柱、塀や
フェンス、駐車場やカーポート、植栽などの整備費用や
設置費用が該当します。

外構工事費用は100万円~300万円ほどが相場ですが、
100万円~150万円程度の予算では、程度にもよりますが
塀や門扉を設置しないシンプルな仕様になります。

本体工事費用にお金をかけてしまって、外構工事に
予算が残っていないといったケースも見受けられますが、
外構は住まいの印象を大きく影響します。

なので、外構工事費用は本体工事費用の1割程度を
目安としておくと良いかと思います。

外構工事は、住宅の建設を依頼する工務店や
ハウスメーカー以外に頼むこともできますが、
その場合は通常、外構工事費用を住宅ローンに
組み込めなくなります。

諸費用とは?

注文住宅で掛かる諸費用とは、土地の購入費用や建物の
建設費用のほかに掛かる税金や手数料、保険料などの費用です。
諸費用に該当するのは次の費用です。

・印紙税
・仲介手数料
・登記費用(登録免許税・司法書士報酬)
・不動産取得税
・住宅ローン借り入れ費用(融資事務手数料・保証料)
・火災保険料
・地震保険料

税金も掛かります

まず、印紙税は土地の購入する時の売買契約書や、
注文住宅を建てる時の建設工事請負契約書、
金融機関から住宅ローンを借りる時の金銭消費貸借契約書の
それぞれに掛かります。
印紙税は決められた額の収入印紙を書類に割って割印を
することで納税する形です。

印紙税は契約書の記載金額に応じて、
それぞれ1~2万円程度が掛かります。

土地を購入する場合は、不動産会社に仲介手数料を支払います。
仲介手数料は法律で上限が決められていて、
取引価格が400万円を超える場合の上限は
「取引価格×3%+6万円+消費税」です。

土地や建物の所有権などの権利関係は、
法務局の登記簿に記載する登記手続きが必要です。
土地を購入した時には土地の所有権移転登記、
家を新築で建てた時には建物の所有権保存登記を行います。

また、金融機関から住宅ローンを借りる時には担保となる
土地や建物に抵当権設定登記が必要です。

登記関係は司法書士へ

こうした登記手続きには登録免許税が掛かります。
また、司法書士に手続きを委託することが一般的で、
司法書士報酬が発生します。

登録免許税の税率のうち土地の所有権移転登記は、
2023年3月31日までの軽減税率が適用されるケースで
評価額の1,000分の20です。

建物の所有権保存登記は2022年3月31日までの
住宅用家屋に対する軽減税率が適用されるケースで、
評価額の1,000分の1.5になります。

抵当権設定登記も住宅用家屋の取得資金の貸し付けとして、
2022年3月31日までの軽減税率の対象となるケースで、
評価額の1,000分の1です。

司法書士報酬は、土地、建物のそれぞれの登記手続きで
3万円~5万円が目安になります。

また、不動産取得税は土地や建物を取得した時や、
建物を新築した時に掛かるもので、
都道府県による地方税です。

不動産取得税にも軽減措置が設けられていて、
土地や建物の評価額によってはゼロとなる場合もあります。

↑登記簿謄本のイメージ

ローンの諸費用も

金融機関から住宅ローンを借りる場合には、
融資事務手数料や保証料が掛かります。

また、住宅ローンを借りるに当たっては、
火災保険への加入が必須とされていることがほとんどです。
また、万が一に備えて地震保険にも合わせて加入する
場合には、保険料が上乗せされます。

その他の費用として必要になるのは?

家を建てて実際に新居で暮らすには、
次に挙げる費用も発生します。

・引っ越し費用
・仮住まい費用
・家具
・家電購入費用
・不用品の処分費用

引っ越し費用は荷物の量や移動する距離にもよりますが、
単身者で5万円~10万円、家族では10万円~40万円が目安です。

仮住まい費用は前の住まいを退去後に、
新居で暮らすまでの期間が空いてしまう場合に発生します。
賃貸物件を借りるための敷金や礼金、仲介手数料と月々の
家賃が必要です。
また、仮住まいをする場合は引っ越し費用が
2回掛かることになります。

↑引越しは時期や時間帯で値段が変わるので注意

家電やごみ処分も

家具や家電を購入する費用は、購入するものや
グレードにもよるので費用は何とも言えませんが
それなりには掛かってきます。

また、一般のゴミとして捨てられない家具や家電の
処分費用も必要です。
市区町村の有料の粗大ゴミ回収を利用するほか、
引っ越し業者に有料で引き取ってもらう方法もあります。

おわりに

このように家を建てるには、単純な建設費以外に
色々な部分で費用が掛かってきますので、先ずは
総額の予算を考えてからどの程度の費用が建物本体に
掛けられていくかを決めて行った方が良いです。

次回は家を建てた後に掛かる費用についてみていきます。

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